気合は必要だが、気合だけではムリがある

事故は気合じゃ防げない JR西の「人為ミス研究」脚光

 「人はミスを犯すもの」。こんな前提に立ったJR西日本安全研究所の研究成果が注目を集めている。


「人はミスを犯すもの」というのは、本来当たり前の前提のはず。
以前のJR西日本は、そういう前提ではない取り組みだったのだろうか。


もしそうだったとしたら、これは相当オソロシイ。




「ミスはあってはならない」が、「人はミスを犯すもの」
というのが正常な状態じゃないだろうか。


「ミスはあってはならない」だけだと思考停止になってしまう。
「人はミスを犯すもの」だけだと緩み過ぎてしまう可能性もあるだろう。


やはり、

「ミスはあってはならない」が、「人はミスを犯すもの」
目指す状態=ミスゼロ      現実的な認識


と、セットだろう。



こうやって改めて考えてみると、
目標現実的な認識はセットってことに落ち着くのだな。





大昔(20年ぐらい前)にTOTOの企業広告でこういうコピーがあった。

「人間は、全員疲れているのだ」と仮定する。


仲畑貴志という有名なコピーライターが書いたコピーだ。


これを目標と現実的な認識に置き換えて考えると、


TOTOの)目標、ありたい状態
人間の疲れを癒す、とる。


人間を元気にする。人間の健康を維持する。
という方がしっくり来るか。


TOTOの)現実的な認識
人間は、全員疲れている



そして、たぶんボディコピーで語られているのだと思うのだけれど
疲れている人を癒すためにTOTO製品があるという、
TOTOとしての主張、目標と現状認識のギャップを埋める対策、
つまりTOTOのオファーが続くはずだ。




だいぶ脱線してしまったけれど、


JR西日本の目標、ありたい状態
ミスゼロ(=事故ゼロ)


JR西日本の現実的な認識
人はミスをする


という目標と現実的な認識がセットになって、人為的なミスの研究という、具体的かつ効果がありそうな行動につながっているのだろう。